人の辛さ・痛みというのは経験していないとわらかないもの?
SEやらPGやらIT関連の業界におられる方であれば、プロジェクトに殺される〜!と感じたり、病院送りになったり、そういう経験をしたことのある方を直接知っている…という方は多いと思います。
多くちゃ困るのだけど…。(^^;)
うちの会社もご多分に漏れず。
とあるプロジェクトの激務ぶりにやられてストレスがたまりにたまっていたWさん。
咳が止まらずに呼吸困難に陥って、ろくに睡眠もとれず、会社を休む日々が続いていました。(泣)
医者は風邪だろうとずっと言い続け、ぜんぜん治らずに1〜2ヶ月ほど過ごしていたのだそうで、心配した上司がWさんのご両親に連絡を取ってWさんの様子を見てあげて欲しいとWさんを実家に帰らせたそうです。
1週間実家でゆっくり過ごされたWさんは、翌週には顔色がだいぶよくなってようやく出勤されました。
Wさんからお話を直接聞くことができたのはそれから。
風邪だ風邪だといわれ続けていたのは実は喘息らしいとの事。
過呼吸もそこに加わって、非常に苦しい思いをしていたそうです。
私も喘息。
そこで、Wさんに気管支の辺りがキュゥって狭くなって膨れているというか腫れている感覚ない?ときいたところ、
「そうなんです!ああ、よかったやっとわかってくれる人がいました!!」
と、喜ばれ(?)ました。
どうも、実家に帰られた間、ご両親からそんな感覚わからん!と散々言われたらしく、どう苦しいのかを説明することがとても難しい上に、本当に苦しいということがわかってもらえていなかったようだ、とWさんはこぼされました。
症状も辛かったけど、親にわかってもらえないのはもっと辛かったそうです。
「経験したことのある人でないと、判らないことみたいですね。よかったCAMUSさんが判ってくれる人だったので、ちょっと不安がなくなりました」
Wさんはほっとされたようです。
お仲間がいると確かに安心するものですよね。(^^;)
その後、Wさんは、喘息の先輩として薬や症状のことをいろいろと質問してこられるようになりました。
早く症状が落ち着くといいんですが。
それにしても、人の辛さ・痛みというのは本当にそのものを体験しないとわからないものなのでしょうか?
厳密に言うと、その人本人にしかその辛さや痛みというものはわからないものではあるということは理解はしていますが、自分のこれまでの歴史(経験)からその人の痛みや辛さを自分に置き換えて想像することというのは、そんなに難しいものなのでしょうか。
確かに、気管支がキューっと詰まってしまうような、息を吐くのも吸うのも辛くなる状態というのは、その状況を体験したことのある人でないとわからないものだということは理解できます。
しかし、咳が止まらなくなると苦しいということまで、想像できないものなのでしょうか。
例えば、咳風邪を引いた経験のある方が、咳が止まらなくなる喘息の辛さは微塵も理解できないものなのでしょうか。
同様に、鼻かぜを引いた経験のある方が、お鼻だらだらの花粉症の方の辛さがまったくわからないものなのでしょうか?
こういった想像力は訓練しないとある程度は難しいとは思いますが、まったく訓練していない人というのは案外多いものだな…と思うのでありました。