妊娠〜育児中のあれこれ −働くおばちゃんSEバージョン− その3 復帰その1

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Tech総研の記事によると女性SEが育児関係で悩んでるとのこと。
男性の皆さんわかってよ!女性SEの仕事へのキモチ/Tech総研

ところが現実を見てみると「産休=退職」というイメージの会社がまだまだ多かったり、「産休・育休制度は存在しているが実際に使用している人を見かけない」ということも。「子育てと両立は無理だと思う」というシビアな回答もあった。現在、皆さんの周りにも産休を取っている女性エンジニアは存在するのだろうか?

つーわけで、妊娠→出産→育児休業→復帰の道を歩んでいる現役女性SEとして、体験談とか書いてみようというわけです。

 ・妊娠時期
 ・産前産後休暇&育児休業
 ・復職後
 ・オマケ

の、今回は、復帰について(前半)です。

■復職後は定時退社だったが
私自身の体の都合もあるのですが、復帰後、ずっと定時退社させてもらっています。
まずは、復職当時〜1年後ぐらいの話から。

私が復帰したのは、子供が1歳になる月でした。
業務規定上は、子供が1歳になる月まで育児休業を取れたのですが、それより1ヶ月早かったのです。

一月早く復帰した理由は、保育園です。
実は私の住まう自治体の保育園は、原則4月のみ入園で、運がよければ9月に入園できるという場所だったのです。
しかも、入園時には満6ヶ月以上の乳児からしか預かってくれず、4月時点で5ヶ月だったわが子は無理だったわけで、公立の保育園に入園させようと思うと9月の入園にかけるしかありませんでした。
運よく、9月の入園に間に合ったのですが、ココでもう一つ条件が。
ならし保育は1ヶ月までということだったので、9月の翌月である10月に復帰するのが入園の条件になってしまったというわけです。

復帰の業務時間は定時出社・定時退社という条件でした。
部署は変わらずですが、勤務地は自宅の近くにしてもらうという計らいをしていただきました。
そのため、時間短縮制度(うちの会社では当時子供が3歳になる月まで利用可能だったのですが、現在は10歳までOKになりました)は使わないつもりでいて、シミュレーション上でも定時勤務のタイムスケジュールで多分大丈夫だろうと思っていました。

復帰後の仕事は社内の比較的クリティカルでないシステム作りという、楽な仕事をリハビリ代わりに振ってもらえました。
育児休業中に身につけておいた技術を試しに使ってみて、それなりに満足がいくシステムが作れてました。
家に帰ってからも、特に問題なくすごせていました。
子供が離乳食→幼児食へ移行するぐらいの時期でしたので、半調理して冷凍しておいた素材とかを巧く使ってなんとかやりくりしていました。
困ったことといったら、子供の夜泣きと夜の授乳でしたが、それも2ヶ月ぐらいでいつの間にか治まっていました。
保育園に預けたころは病気をたくさんもらってくるよーといわれていましたが、実母の強力もあって、何とかなっていました。

ところが。
復帰前に見積もっていたタイムスケジュールでの運用は甘かったのです。(^^;)

先のリハビリ代わりの仕事をやっているうちはよかったのです。
火が噴いているプロジェクトのお手伝い業務が回ってきたころから、ちょっとずつ体がおかしくなってきました。

まず、火を噴いているプロジェクトですので、納期が厳しいのです。
ですので、なるべく早く仕事を仕上げる必要があります。
しかし、定時出社・定時退社を続けながら、その火を噴いたプロジェクトの業務をこなすには、あまりに時間が少なすぎました。

そこで、とった行動は、
・休憩時間はなるべく減らす
 トイレ休憩以外は席を立たなくなりました
・昼食時間をなるべく減らす
 外食したりして楽しんでいた昼食だったのですが、ありあわせのものを見繕って自席で食べることが多くなりました
このように定時内の少しの休憩をさらに極限まで削ることでした。

元々、私は集中力が深め(集中しちゃうと周りに気がつかなくなる)で、こまめな休憩をしないと脳味噌が破裂しちゃうタイプだったのですが、そうもいってられない状況で、業務時間中はかなりの集中力が長時間必要になっていました。
帰宅中はもちろんへとへとなのですが、家で何をするかを予定を立てておかなければ家の仕事がこなせませんので、電車の中で脳味噌フル回転。
そして、家に帰ってからは…興味がある方はこちらの記事をお読みください。(^-^;)

そんなわけで、体壊しました。orz

復帰編はつづくのです。

■復職に当たっての教訓
 1) 日々のタイムスケジュールは、きつきつで立てないこと
  きつきつでたてちゃうと、たぶん、簡単に死ねます。(爆)
  時間的余裕をもてれば本当はよいのですが、時間的には多少きつくても、心はゆとりを持てる程度にスケジュールを立てましょう。
  家事も仕事も完璧(ベスト)ではなく、腹八分目でベターだと思えるようにしておくように、日ごろから訓練しておくとよいです。
 2) 無理な仕事は無理とちゃんと言うこと
  そのためには、今、自分に振られている仕事が何で、どれぐらいかかる予定なのかをきっちり把握しておく必要があります。
  無理といっても振ってくる人はいるものですが、すべての仕事を把握してもらっているかというと、そうでない可能性のほうが大です。
  いま自分の持っている仕事は項で、のプライオリティがこうなります、この仕事を入れると、こうなりますと管理者含めて宣言しておかないと、えらいことになります。
 3) 可能な限り定時勤務をキープすること
  残業をするなという意味ではありません。
  いつも同じ時間に出社し、同じ時間に帰りましょう、という意味です。
  子供がいる状態で、生活リズムが狂うと、後々まで響きます。
 4) たまには自分が休め
  子供が病気したときのために有休をキープしとかなきゃ!とついつい思って自分が病気でしんどくても我慢してしまうのですが、どんなにキープしたって、子供は病気して、何ぼでも有休を吸い取ってくれます。(^^;)
  就業規則にも拠りますが、介護休暇を取得できる場合がありますので、子供の介護時にはそちらを使い、たまには自分の体も休めましょう。
  ただ、保育園などの規定で親が休むときには預かれないなどがある場合がありますので、保育園と協議の上、どうするかきめましょう。

◆リンク集
 育児・介護休業法のあらまし
 職業生活と家庭生活との両立のために
 これからの雇用形態 短時間労働・勤務
 育児短時間勤務と賃金カット:労務人事情報-人事・労務に関するQ&A
 JISA | 制度利用のイメージ 育児〜育児休業+短時間勤務編
 「育児や介護と仕事の両立に関する調査」