妊娠〜育児中のあれこれ −働くおばちゃんSEバージョン− その1 妊娠期

男性の皆さんわかってよ!女性SEの仕事へのキモチ/Tech総研

女性のライフステージから避けることのできない出産・育児にかかわる制度に不満が集中した。「産休に入るまで普通に夜11時くらいまで残業していたので、きつかった」など、周囲が女性ならではの体調の変化に対して気を使ってくれないという声が多数上がった。確かに女性ならではの妊娠・出産などはとかく男性にはわかりにくいこと。だからこそ、女性エンジニアたちは男性エンジニアのフォローを求めているようだ。つまり「男女差別」するのではなく、結婚・妊娠・出産・育児と変化する女性の体調や事情を考慮して「男女区別」をしてほしいという声が圧倒的だったのだ。

なんとまぁ。
一応、私も戸籍上は女性でして、妊娠・出産を経て、現在のステータスは育児中の身でありますよ。
そしてSE(システムエンジニア)としても働いています。
わたしゃかなり恵まれた境遇だったのですかな。
世の同業界の女性たち、申し訳ない。(_o_)

おばちゃん、いちおう、子持ちのままSEとして働いていますよ、ということで上記の記事にあった女性達の嘆き点についての経験談とかを書いていこうかなと思います。
ざっと以下のような感じ。
 ・妊娠時期
 ・産前産後休暇&育児休業
 ・復職後
 ・オマケ

今回は、妊娠時期について書きます。
それ以外は、ながーいエントリーになりますので、小分けにして後日…。(^^;)

■妊娠時期のすごさせ方
基本的に、人間という生き物は、異物が入ってきたらそれを追い出そうという体の生理が働いて、咳が出たり、くしゃみが出たり、涙でたり、吐いたり、下痢したりしちゃいます。(他の動物とかでもそうだと思いますが…)
実は、おなかの中に宿った子も、はじめのころは母体側が「異物」だと体が認識して、異物対応をしちゃったりすることがあります。

それが妊娠初期に出ることの多い「つわり」。

普通の異物であれば、「出て行けー」といわれて体側に体力があれば、割と素直に出て行ってくれます。

ところが、おなかの中に宿った子供は、母体がいかに異物対応で追い出そうとしても、追い出されちゃったら死ぬしかない訳で、自分が生きるため、母親のおなかの中にしっかりとしがみついてなかなか出て行こうとしないのです。
ココでしがみついていられないと、おなかの中に宿った子は、外界に出て行ってしまい、死んでしまいます。
いわゆる流産になります…。(涙)

安静にしていてもこの母体の異物対応は激しくなされるので、外からの刺激が入った場合には、異物対応がよりいっそう激しくなることがあります。
外からの刺激とは、母体の体力を削るようなことをしたり、母体が一気に力を入れるような行動をしたりとか、母体に何かがぶつかるなどの衝撃だとかのことです。

そんなわけなので、妊娠時期というのは、母体をデリケートに扱わなくてはならない時期だったりするのです。

特に妊娠したてのころは、宿った命も小さく、母体の「異物対応」も激しいのですが、外見はそんな際どい状況になっているとは思えない状態に見えます。(おなかが普通なので)
もし、「妊娠している」ということを告知している(されている)のであれば、男性含め、妊娠していない人は、おなかの中の子供が少しでも母体にいやすい状態にしてあげられるよう、取り計らっていただけると、ありがたいです。

ただ、つわりの激しさは人それぞれで、何にも違和感を感じない女性もいれば、体の中でものすごい戦争が起きちゃって起き上がることもしゃべることもつばを飲み込むことすら苦痛になるようなひどい症状のでる女性もいたりします。
つわりの期間も人それぞれで、安定期と呼ばれる時期(大体5ヶ月ぐらいに訪れることが多い)までつらい女性もいれば、出産直前まで引き摺る女性もいます。

そんなわけなので、男性だけが妊娠時期の女性の体や心の状態に理解が出来ないわけではなく、実は女性でも理解できない人がいるのです(こっちのが厄介)。
だから、男性諸君、上記記事を読んで、がっかりしなくてもいいです。(なんか違う?(^^;)

これからは、ちょっとでいいので妊娠についての知識を身につけて、身の回りに妊娠中の方を見つけたら、ちょっとでいいので手助けしてあげてください。

時間短縮勤務を希望されているのであれば、それを許してあげてください。
その希望を出されている妊婦さんは、自分自身のためというより、おなかの子供を守るためにはそれが最良だと思ってやってらっしゃると思います。
みんなが残業している中で一人だけ先に帰っても、怒らないであげてください。
きっとその妊婦さんも心苦しく思っているのですが、おなかの中の命のほうが大事だと感じていらっしゃるのだと思います。

あと、一部の妊婦さんは自分が妊娠していることを知らせるために「マタニティマーク」の類をカバンや携帯電話のストラップとしてつけてらっしゃる場合があります。
例) 厚生労働省の採用しているマーク
  たまひよちゃんでおなじみのベネッセはこういうマーク、CFFはこんなのとかいろんな種類があります。
こんなマークを見つけたら、おなかが大きくなくても妊娠してらっしゃるというメッセージですので、それなりの配慮をしてあげてください。

また、つわりだけでなく、他にもいろいろ変化があります。
 ・メンタル面の変化
 ・暑がりになる
 ・浮腫む
 ・栄養が足りなくなる症状(例えば貧血など)が出る
 ・おなかの中の子が育つことによって体の重心位置の変化などで体のバランスがとりにくい
いろいろなことがたった10ヶ月の間でめまぐるしく起こります。
周りの方もびっくりするでしょうが、本人が一番びっくりしていたりします。(^^;)
「おなかに宿った子と母体の間の関係は、非常に際どい関係にある」という「知識」を利用して、「情報」として活用していただければなぁと思います。


ちなみに、私が妊娠したときは、5ヶ月ぐらいまでつわりがつらかったです。
まず、ずっと立っていられませんでした。(^^;)
吐き気もずっと続いていて、食欲もなく、気がついたら、妊娠前から10キロほど体重が減っていました。
これ以上(体重が)減ったら入院!と助産師さんに言われました。orz
# ココで、10キロも減らせられるだけ体重があったんだというツッコミはなしw

そんな状況でしたので、通常の勤務時間帯で使っている超満員電車では、とてもじゃないけど通えませんでした。
300%の乗車率になるような電車に乗っていたのですが、とてもじゃないけど、降りる駅まで乗り続けてられないでいました。
途中でどうしても立っていられなくなって、なんどとなくドロップアウト…。(^^;)

さすがにそれじゃイカンと思い、出勤時間を1時間ずらす時差通勤の申請しました。(妊娠期間中は時差通勤許可の制度がありました)
時差通勤でオフピーク通勤ができるようになったので、途中でドロップアウトすることなく、何とか一気通関で会社までたどり着くことができるようになりましたので、妊娠期間中の業務はなんとか支障なくこなせるようになりました。

5ヶ月過ぎたあたりから、少しずつ吐き気や立ってられない状態から回復し、妊娠前と同じぐらい動けるようになってきました。
私自身の背が高いので、7ヶ月ぐらいまではおなかがほとんど出ることもありませんでしたので、妊娠しているとは気がついてもらえないぐらいでした。
仕事用のマタニティウェアがいるなーと思いいくつか購入したのですが、下(パンツとか)は流石にマタニティウェアのほうが安心できるので、それらを穿いていのですが、上の服は結構普通の服で過ごせました。

仕事中は大概コード書きか資料作成なので、さほど妊娠を意識する必要はありませんでした。
たまに、マシンの移動とかがあったのですが、私自身に体力があって無頓着で、タワー型のマシンでもひょいと抱えてすたすた持っていくので、周りの人が逆にあわててました。
…んーと、こんなことしていた私が書くのもなんですが、普通の女性は重いものは持ってもらったほうがいいです。(^^;)

安定期で一番きつかったのは、暑さでしょうか。
体の中に自分より体温の高い湯たんぽがいるので、暑くて暑くてしょうがないわけです。
京都盆地のひどい暑い夏を何度も体験し、千葉や東京の夏は風が通ってものすごく過ごしやすいな〜と感じていたにもかかわらず、妊娠中の夏は暑くてたまりませんでした。

次につらかったのが、子供がおなかの中でいろんな臓器を蹴飛ばすこと。(^^;)
元気なのはいいのですが、おなかの中で胃袋蹴られたり、膀胱蹴られたりするととても大変です。
おなかの外から叩かれるより、何倍もきつくて…大変なんです…。orz
ちょっとおなかが大きくなってきた妊婦さんが急に立ち止まったり、妙な顔をしたら、どこか蹴られているのかもしれません。
かなりきついので、無理させないで状態回復を待ってあげてください。

体重が妊娠前の状態に戻ったのが、臨月一歩手前ぐらいのときでしたでしょうか。
やっと妊婦らしい姿になってきて、流石に腰に負担がかかるようになってきました。
おまけに体の重心が妊娠前と違ってなんだか歩きにくいんですね。動きにくくて走れないし…。(走るなって)
寝るときも横向き。
仰向けに寝ると子供が腸を圧迫して苦しくて寝れません。(^^;)
そして寝てる最中にも子供に蹴られて起こされることしばしば…。
熟睡できない日もありました。

そんな感じで妊娠時期を過ごしておりました…。
…今思えば…妊娠時期は大変だーと思っていましたが、今のほうが大変だ。(汗)

■妊娠したら会社でやること
 1) 妊娠の報告
  上司に妊娠の報告をしましょう。
   妊娠したことを伝え、妊娠することによって業務に差しさわりがあるかどうかを伝えましょう。
   妊娠すると、定期的に産科に通う必要があるので、仕事を休まなくてはなりません。
   また、体調により時間短縮・時差出勤・休業などの必要が出てきます。
   そのつど相談&必要であれば申請しましょう。
  人事にも妊娠の報告をしましょう。
   親切な人事担当者であれば何を申請しなければならないかを手配してくれたりします。
   もし、親切でない場合は自分に不利益がかからないよう、人事制度(就業規定など)を一度確認しておくとよいでしょう。
   時間短縮・時差出勤・通院休暇など、いろいろ制度がある可能性があります。
   チェックしておきましょう。
 2) 産前産後・育児休業を利用するかしないか
  産前産後休暇
   産前休暇までに退職するのでなければ、取得できます。
   上司にはいつから休むのか、いつまで休むのかを報告しましょう。
  育児休業
   育児休業を取得するには、人事にもそうですが、育児給付金を受け取るために労働監督局にも申請が必要です。
   人事が用意してくれる場合がありますので、まずは人事に相談しましょう。
 3) 出産報告
   産前産後休暇をとるのであれば、必ず出産の報告をしましょう。
   産後休暇がいつまでになるのかは、この出産報告で決まります。
   なお、産前休暇は、出産予定の日から算出するのであって、産後に逆算することはないはずですので、その点は安心していいと思います。

◆参考リンク
 妊娠の兆候から出産まで e-妊娠
 妊娠・育児大百科
 妊娠 - Wikipedia